漆器の原点である「漆」。会津では幕末まで、漆樹が手厚く保護されていました。その後、時代の変遷とともに減少していきました。
そのうるしの木を将来につなげるために、市でうるしの植栽を行っています。今回は、市民の皆さんと一緒に、下草刈りとうるし掻きの体験会を行いました。その様子を写真で紹介します。
漆林の場所は、会津若松市内金堀地区の市有林。中心部から車で30分もかかりません。
道路から斜面を下ると、そこはうるし林。樹齢十数年から数年の木が植えられていました。
参加者は植えて数年の木の周りの下草を刈りました。なれない作業と起伏のある地面に慎重に作業を行いました。
植樹した苗木の周りの下草を大鎌で刈り取りました
今年の参加者は11名。みんなで力を合わせて、作業を進めました。すっかり周りをきれいにしてもらった、うるしの木。いっぱい太陽を浴びて大きくなれよ
すっかりきれいになりました
立派な樹になれよ~
下草刈りを追え、一息入れたあと、いよいようるし樹液の採取です。うるし掻き道具の説明を聞いた後、実際の作業を見学します。見慣れない道具とはじめてみる作業に、質問が続出しました。
みなさん、興味深々の様子。
講師の村上修一さんの技に見入りました
見学のあとは、いよいようるし掻き体験です!四苦八苦しながらも何とか・・・
漆の原点のここ、うるし林から、漆器になるまでには、たくさんの作業と人の手がかかっていることを、実感したみなさんでした。
江戸時代には、100万本以上の植林の記録が残る会津。今とは比べ物にならない多くの人の手がかかっていた結果が、会津漆器を全国に知らしめたんですね!
講師の手ほどきを受け、参加者が代わる代わるの体験
うるしの原液、これが漆器のスタートです。
じわじわしみだす樹液、
時間のかかる作業です。
日本では9000年以上前から利用されてきたといわれる漆。その原点であるうるし林を体験することが出来ました。
その歴史ある素材である漆の可能性を身近で楽しむことが出来るのが、あいづまちなかアートプロジェクト2014での会津・漆の芸術祭です。
10月一ヶ月間の会期中は、全国の10大学や漆芸作家の作品や、会津漆器の逸品など、多様な漆の魅力を会津若松市のまちなかで楽しむことが出来ます。
出展作品が決まり次第、hpなどでご報告しますので、チェックと応援をよろしくお願いします!